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地域とつながる消費者心理をつかむ!ボランティア活動に見るマーケティングのヒント


リビングWebの読者参加型コンテンツ「あなたはどっち」では、「地元のボランティア活動に参加していますか?」というテーマで投票を実施しました。多くの読者から寄せられたコメントには、地域社会に対する強い思いや、日々の活動の中で感じるやりがいが反映されており、消費者心理を読み解くための大きなヒントが詰まっています。この記事では、まずボランティア活動の実態を紹介し、その後、マーケティングに活かせるインサイトをまとめます。
 

投票結果サマリー


 

ボランティア活動の実態

1. 地域のインフラを支える実務的なボランティア活動
読者の多くが、地元の環境改善や福祉支援といった実務的なボランティア活動に参加しています。地域社会での問題解決を目指して、自分たちの手で改善を進めている姿が見られます。

  • 地域のゴミ拾いなどを見つけると、積極的に参加するようにしています。小学2年生の娘がいるので、街をキレイにする大切さなどを知ってほしいな、と家族で参加します!(けいちゃらさん/41歳)
  • 毎年、川の土手にコスモスの種蒔きの耕し、種蒔き、刈り取り市民の人に喜んでもらえるから頑張れる(有紗さん/64歳)
  • 障がい者や老人の困っている事を解決するように活動しています。スロープや手摺の取付、草刈り、剪定、ごみ処理等何でも屋です(シニアアトムさん/76歳)

 
これらの活動は、地域のインフラ整備や環境改善に貢献しており、こうした実務的なボランティアは地域の生活を支える重要な役割を果たしています。
 
2. 高齢者を支援するボランティア活動
高齢者向けのボランティア活動も広く行われており、特に傾聴や食事提供などの支援活動が目立ちます。読者は高齢者との交流を通じて、地域社会でのつながりを感じながら活動しています。

  • 一人暮らしの高齢者に配食のボランティアをしています。(ウツギックスさん/41歳)
  • 月一回おとな食堂・・近隣の方にお昼ごはんとおしゃべりの場を提供するお手伝いをしています。(keichihoさん/67歳)
  • 地域での老人会食や喫茶のボランティアに参加しています。喫茶や会食では少しでも外出をして、人との触れ合いを持ってもらうことを目的としてやっています。独居老人は特に外出されない方が多いので役に立てばと思い活動を続けています。(キジトラさん/70歳)

 
こうした活動を通じて、地域の高齢者が孤立せず、安心して暮らせる環境づくりに寄与していることがわかります。
 
3. 教育支援に参加するボランティア活動
教育分野でのボランティア活動も多く、特に子どもたちへの支援が活発に行われています。親世代の読者が主導して、学校や図書館での教育支援活動を行い、子どもたちの成長をサポートしています。

  • 小学校で、絵本の読み聞かせボランティア(くまプリンさん/49歳)
  • 中学校区の地域教育協議会の一員として、お祭や校区内の小学校や高校とも連絡を取り合って生活指導の会議やパトロールをしたり、校区内のいろいろな情報をのせた新聞を発行したりしています。(ぼちぼちいこかさん)

 
教育支援に関わる読者は、未来を担う子どもたちに対して深い関心を持っており、地域社会での子どもたちの成長に貢献しています。
 
4. 「誰かのために」活動する共感型ボランティア
多くの読者が「誰かの役に立ちたい」という強い思いを持ち続け、ボランティア活動に参加しています。人とつながることで得られる喜びが、彼らを支えています。

  • 大学で福祉実習をしたきっかけで福祉作業所のボランティアをしています。年1度の文化祭で歌やダンス、劇のステージや綿あめ、焼きそばなどの屋台、ゲームなどのお手伝いをします。作業所の利用者さんたちはその日を楽しみにしていて生き生きとした表情です。こちらも一緒に楽しめて嬉しいです。 (パンダさん)
  • 子育てサポートシステムに登録、活動。子ども達の笑顔にやりがいを感じる。 (ruiさん/44歳)
  • 地域の夏祭りを開催したばかりです♪地域の活動に参加することでその地域が元気になれば良いと思って参加しています。 (Vongoleさん/49歳)

 
人々がボランティア活動を続ける理由には、「誰かの役に立ちたい」という根本的な人間の欲求が見えます。
 

マーケティングインサイト:ボランティア活動から見える消費者心理

これらのボランティア活動の実態を分析すると、消費者の価値観や行動パターンを理解するための貴重なインサイトが得られます。特に地域社会とのつながりを大切にする層には、以下のようなアプローチが効果的です。
 
1. 地域密着型サービスのプロモーション
地域の環境改善やインフラ支援に関わるボランティア活動をしている読者は、地域貢献への意識が高い層です。こうした層には、地元企業やローカルサービスを強調する広告メッセージが有効です。地域の問題解決に貢献していることをアピールすることで、消費者との信頼関係を強化できます。
 
2. 高齢者向けサービスの訴求
高齢者支援の活動に参加する読者は、高齢者やその家族へのサポートに関心が強いことがわかります。介護用品や健康食品などの高齢者向け製品やサービスを訴求する広告が、この層に効果的です。また、企業の社会貢献活動として、高齢者支援に取り組んでいることを示すことで、企業の信頼性を高めることができます。
 
3. 教育関連のプロモーション
親世代の読者が主導して行う教育支援活動は、家庭や地域での教育に対する関心の高さを示しています。親子向けの商品やサービス、教育関連のプロモーションは、この層に大きな訴求力を持ちます。家庭学習ツールや親子で楽しめるイベントの広告展開も効果的です。
 
4. 共感を呼ぶストーリーテリング
「誰かの役に立ちたい」という消費者の強い思いを理解し、共感を呼ぶストーリーテリングを活用することが重要です。ボランティア活動や社会貢献に関する企業の取り組みを紹介することで、感情に訴えかける広告クリエイティブが作成でき、消費者との結びつきを強化できます。
 

まとめ

リビングWebの読者が参加するボランティア活動の実態からは、地域社会や人々とのつながりを大切にする消費者心理が浮き彫りになりました。特に、地域密着型のサービスや高齢者支援、教育関連の活動に対する関心の高さは、広告やマーケティングにおいて大きなチャンスを提供します。
 
企業がこれらの消費者心理に寄り添い、共感を呼ぶストーリーテリングを用いたプロモーションを展開することで、信頼を築きながら、より深いつながりを持つことができるでしょう。地域に根ざしたブランドメッセージや社会貢献活動を強調することで、消費者からの支持を得る可能性が高まります。
 
特に、ローカルな課題に取り組む企業や、高齢者や子どもたちを支援する取り組みを行っている企業は、地域との絆を強化しながら、顧客層を広げる機会を活かすことができるでしょう。
 


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