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地元の行政サービスで便利なもの、助かるものはある?住民から評価されるポイントをコメントから分析


リビングWebの読者投票コンテンツ「あなたはどっち」では、地元の行政サービスで便利なもの、助かるものはあるか、投票を実施。今回は、その投票結果をまとめ、興味深いコメントを紹介しながら、地元の行政サービスが評価されるポイントを分析してみました。

 

投票結果サマリー

 

 

地元の行政サービスで便利なもの、助かるものはある人が57.6%という結果に。次に、具体的なコメントからその傾向をみていきましょう。

 

■地元の行政サービスで便利なもの、助かるものは「ある」と思う人

 
1)利用者層の多様性
高齢者や低所得者、障害者など、サポートが必要な人々に向けたサービスが多く評価されています。例えば、低価格の宅配便弁当サービスや配食サービスが挙げられます。

  • 「低所得者、1人暮らし、障害者に低価格での宅配便弁当が受けられる。」(シュウザさん/79歳)

 
子育て世代やファミリー向けのサービスも高評価です。ファミリー・サポートや子育て教室、図書館サービスなどが代表的です。

  • 「ほやほやママの子育て教室です。生後3ヶ月の同じエリアの人で集まった、子育て教室です。」(雪さん/40歳)
  • 「図書館サービスです。気になる本を借りて読み、その上で手元に置いておきたい本は本屋で購入することもあります。図書館の未所蔵リクエストサービスもあるので、審査はあるようですが購入してもらうことも出来ます。」(本好きさん/56歳)

 
2)利便性の高さ
土日に利用できるサービスや、コンビニでの住民票取得など、時間に柔軟なサービスが便利だと感じられています。仕事のある人々にとって、平日の利用が難しいため、週末に対応しているサービスは大きな利便性を提供しています。

  • 「行政サービスコーナーが土日に利用出来るのはありがたい。」(あおば丸さん/53歳)
  • 「コンビニで住民票が取れること。」(ケイケイ8402さん/55歳)

 
3)専門的なサポート
手続きサポートや弁護士相談など、専門的な知識が必要な場面でのサポートが助かると感じられています。特に、福祉課や法律相談のようなサービスが多く評価されています。

  • 「まず、受付でどこで手続きをやったら良いのか、詳しく教えてくれる。」(さくら桜さん/64歳)
  • 「実家の土地トラブルで、弁護士相談を無料で受けられました。」(モグラさん/43歳)

 
4)健康支援・エコサポート
健康や環境に関するサポートも評価が高いです。これらのサービスは、地域住民の健康維持や環境保護活動に直接的に役立っています。

  • がん検診が安価で受けられることです。以前住んでいた自治体にはそんなものはなかったので、助かっています。 (ごじゅさん/53歳)
  • 生ごみ処理機(電気式)を買って3万円の補助が出ましたー。熊谷です。ゴミも減るし、エコな活動に一役買えて、お金ももらえてうれしいです。 (まみこどっとこむさん/54歳)

 
5)コミュニティ形成
コミュニティセンターや区民講座、図書館など、地域コミュニティを形成・支援するサービスも多く評価されています。これらのサービスは、地域住民同士の交流を促進し、地域全体のつながりを強化する役割を果たしています。

  • 「国内外問わずのコミュニティセンター もう少し横の連携があるとよりよいです。」(ゲストさん/48歳)
  • 「区民講座で大学の先生の講座がリーズナブルに受講できるので、たまに抽選で当たって受講できると助かる。」(ポニさん/45歳)

 

■地元の行政サービスで便利なもの、助かるものは「ない」と思う人

 
1)特定の利用者層に偏ったサービス
多くのコメントから、高齢者向けのサービスが充実している一方で、独身者や子供のいない世帯へのサービスが不足していると感じられています。これにより、特定の利用者層に対しては行政サービスが行き届いていないという不満が出ています。

  • 「きちんと調べればあるのかもしれませんが、高齢者向けのサービスばかりで、自分が使えるのがない気がします。」(あすさん/46歳)
  • 「独身で子供もいない女性に対する行政サービスってないんだよ。。。」(ゲストさん)

 
2)特定のライフスタイルに合わないサービス
共働きや子なし世帯に対するサービスが不足していることが指摘されています。特定のライフスタイルや家族構成に対応するサービスが不足していることが、不便さを感じる原因となっています。

  • 「杉並区在住です。区はがんばっていると思うのですが、子なし・共働きですと、あまり機会がないというのが現状です。」(おもちさん/57歳)

 
3)情報不足
行政サービスの存在や利用方法に関する情報が不足しているため、実際にはあるサービスを知らずに利用していないという状況が見受けられます。

  • 「何があるのか知らない。」(あほうどりさん/54歳)
  • 「なんかあるはずなのに、思い当たらない!!子ども手当て、乳幼児医療の補助はあるけど、子育てに関するお金は、広島市が他と比べていいのか、悪いのか、、よくわからなくて、なんだか胸を張って『たすかってます』って言えない。」(mamaさん/30歳)

 

まとめ 地域住民から支持される行政サービスに必要なこと

 

地域住民が行政サービスを便利に感じるためには、以下の点が重要です。

まず、幅広い利用者層に対応するサービスが求められます。そのため、ライフスタイルの変化や多様性に対応し、より多くの住民にサービスを提供する工夫が必要です。高齢者、独身者や子育て世代、低所得者など多様なニーズに応えることで、支援を求める住民が恩恵を受けられるようにすることが大切です。
次に、利便性の向上が不可欠です。利用時間や手続きの簡便さを向上させ、住民が日常生活の中でサービスを利用しやすくすることが求められます。
また、専門的なサポートの充実も重要です。手続きや相談に対する専門的な支援を提供することで、住民の不安を軽減し、信頼を得ることができます。
さらに、健康支援や環境保護に貢献するサービスも高評価です。ガン健診や生ごみ処理機の購入補助など、直接的な健康・環境サポートは評価されています。
最後に、情報提供の充実が欠かせません。行政サービスの存在や利用方法を広く周知し、住民がサービスを活用しやすくすることが求められます。せっかく用意されている行政サービスが、必要としている人に届いていない可能性があります。そのため、ライフスタイルの変化や多様性に対応し、より多くの住民に情報を届ける工夫が必要ではないでしょうか。

 


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